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kinyoukai

44th ‘14.10.10 /内山美之氏

「すべてはロンドンから始まった」 -4カ国5都市で働き、いま東京での仕事に挑む-

October 10th, 2014

[講師略歴]
1966年東京都生まれ。建築家。1990年神奈川大学卒業後、Rogers Stirk Harbour Partners、北川原温建築都市研究所 勤務を経て、2009 年よりZaha Hadid Architects 勤務。

43rd ‘14.4.4 /広瀬郁氏

「建物のビジネスのデザイン」

April 4th, 2014

[講師略歴]
1973年東京都生まれ。プロデューサー。株式会社トーンアンドマター代表、東北大学大学院非常勤講師、NPO ピープルデザイン研究所 理事、一般社団法人 デジタルファブリケーション協会 理事。
建築学を専攻後、外資系経営コンサルティングファーム、不動産企画開発会社に勤務。ホテル「CLASKA」では総合プロデュースを担当。その他、都内・上海で複数の商業施設をプロデュース。
独立後は、都市・まち・建築に関わる事業開発と空間デザインの融合を目指し、商業店舗のプロデュースのほか、上海万博のパビリオンをはじめとする複数の大型商業施設のプロジェクトに参画し企画・事業推進などを手掛ける。
受賞歴に「Wallpaper Design Award」「Asia Design Award」「JCD Design Award」など。著書に『建築プロデュース学入門』『まちづくり: デッドライン』がある。
URL http://www.toneandmatter.com/

42nd ‘13.5.10 /谷尻誠氏

「考えることをかんがえる」

May 10th, 2013

今回の講師は谷尻誠氏。広島を拠点にSuppose design officeを主宰され、「建築家」と一言では表せない程多方面で活躍されている。坂倉建築研究所東京事務所に隣接するミッドタウンでも、2012年秋にmountain gymと名付けられた屋外アート作品が展示され、所員の多くが身近に気になる存在として感じていた講師だ。元々は意欲的な作風の住宅や店舗内装の設計において注目されるようになったが、今では様々なメディア等でごく自然に作品や谷尻氏本人が登場するようになった。建築家の定義、職能について新しい風を吹き込もうとする姿勢が、所員に多くの示唆を与えてくれると感じ、今回の講師にお招きするべくオファーをさせていただいた。

[独立するまでの経緯]→[日常のデザイン活動に取り組むポリシーとキーワードの紹介]→[代表作の設計プロセス]という順序でスライドは進んだが、金曜会の聴衆が強く感じたのは、既成概念にとらわれずに、常に一歩引いて考える・気づくという一貫したスタンスだ。その一方で、単に目新しいものを発表したいのなどではなく、「新しい常識」になるデザインを提示できるかに意義を置いて活動しているとの説明があり、レクチャーのテーマの根底に流れる意図を理解することができた。
作品のスライドの中ではコンペへのチャレンジとサクセスストーリーも紹介があり、分析と作戦立ての意見交換には所員も大いに笑い、大いに参考になった。

坂倉建築研究所の「金曜会」と同様に、suppose design officeにも社内レクチャー行事がある。しかし、「THINK」と名付けられているこの行事は金曜会とは大きな違いもある。それは、基本的には建築専門のゲストを呼ばず、谷尻氏が出会った他業種のトップランナーを呼ぶ所だ。これにより、大半の時間を事務所内で作業している所員たちにも、谷尻氏の触れている世界を同じように感じることが可能になり、経験の多寡に関わらず多様な価値観が養われるという大きな意義があることの紹介があった。このような活動により、実際のデザイン・設計を進める際にも、拠り所とする与件の優先順位を入れ替えることに躊躇なく決断が可能となり、その結果新鮮な作品が生まれているのではないかと感じた。

会のスライドはipadを使って操作が進められたが、会の後半では、ほぼ即興でフリーハンドでの大喜利のようなアイデアのキャッチボールも起こり、レクチャーのテーマを凝縮したような一コマとなった。そして中締めと記念写真撮影の終了後には、有志が谷尻氏を囲んで、言い足りなかった質問や感想をぶつけて盛り上がっていたのが印象的だった。(記録:吉田)

[講師略歴]
1974年 広島県生まれ。1994年 穴吹デザイン専門学校卒業後、1994年~ 本兼建築設計事務所、1999年~ HAL建築工房に勤務。2000年 建築設計事務所Suppose design office 設立。現在 穴吹デザイン専門学校非常勤講師、広島女学院大学 客員教授。近作に、「等々力の集合住宅(森音テラス)」「沼袋の集合住宅」「MOUNTAIN GYM(東京ミッドタウン芝生広場内)」等。
URL  http://www.suppose.jp/

41st ‘12.8.3 /井上洋介氏

「住宅設計の現場から」

August 3rd, 2012

今回の講師は、坂倉建築研究所OBである井上洋介氏(1991年-2000年に在籍)。独立後は住宅設計を中心に活躍し、多くの作品が雑誌等に掲載されている。中でも特に、研究所在籍時から継続しているコンクリートをはじめとする素材の扱いを磨きながら、クライアントのライフスタイルに密着した空間設計における優れた感覚を評価されて注目されている建築家だ。

レクチャー当日の様子をレポートする前に、是非記しておきたい印象的な出来事がある。我々金曜会の担当者は、事前に講師の事務所を訪問してレクチャー内容について下打合せをする流れを通常とっている。都内にあるペントハウス形式の特徴ある井上氏の事務所での、濃密な設計秘話の披露は、非常に印象的だった。「研究所時代の建設現場常駐時に所長から送られてきた手紙」、「クライアントとのやり取り」、「発想となった図面・ディテール・サンプル」、「変遷の解る現在進行形の模型」等を、短い時間で惜しげもなく、次々と取出し説明してくれた。その思考の深さに、話を聞いた二人は圧倒され、レクチャー当日の期待が大きく膨らんだ。

かくして金曜会当日は大盛況となった。失敗や苦労話も気さくに織り交ぜながら、自己紹介の延長のような井上氏のヒストリーが展開された。スライドでは、初期作から最近作に移るにつれ、住宅の規模は大きく、テーマは深くなっていくのが手に取るようにわかった。

聴衆とのやり取りの中で、「住宅設計を行う際、敷地内にとどまらず、『向こう三軒両隣』、ひいては街並みの成立にいかに寄与できるか」について、議論が大変盛り上がった。講師の見解だけでなく、質問する聴衆側の意見も引き出され、思考が鍛えられていく臨場感は、大いに所員のトレーニングになったはずだ。

また、井上氏の研究所在籍時の同僚も聴衆側に大勢居り、和気あいあいとエピソードが披露されて、特に若手所員は刺激を受けているように感じられた。むしろ、事前打ち合わせで語られた、ディープな設計に対する哲学・こだわりを話し尽くす時間が足りず惜しまれると感じたほどだった。

会の終了後は、旧知の仲間で親交を深めたり、研究所の目指すべき、時代を超えられる作品に必要な要素についてより考えを交わしていく光景があちこちで繰り広げられた。所員にとっての重要なきっかけを生んでくれた会となった。
(記録:吉田)

[講師略歴]
1966年東京都生まれ。1991年京都大学工学部建築学科卒業、1991年株式会社坂倉建築研究所入社。2000年に同事務所退社後、同年、井上洋介建築研究所設立。近作に、「目黒本町の住宅」「熱海の別荘」「戸塚の住宅」「八幡山の住宅」等。
URL  http://www.yosukeinoue.com/

40th ‘12.3.23 / 吹田良平氏

「グリーンネイバーフッド 米国ポートランドにみる環境先進都市のつくりかたとつかいかた」

March 23rd, 2012

今回の講師である吹田良平氏は、「新生活習慣の創造」というスタンスから多彩な活動を展開しているまちづくりの仕掛け人。近著のタイトルでもある「グリーンネイバーフッド」をテーマに、米国オレゴン州ポートランドの取り組みをレクチャーいただきながら、都市の魅力創出について御話しいただいた。

ポートランドの、特にパールディストリクトと呼ばれる中心市街地について、開発の経緯と先進的な内容をスライドで説明いただいた。次々とスクリーンに映し出された、都市の臨場感が凝縮されたような写真の数々と吹田氏による都市の魅力を表現するキーワードの組み合わせは、その場の誰もが釘付けになる美しいスライドだった。

そして、金曜会のスタイル自体にも新しい取り組みが始まった。今回から、坂倉建築研究所の所員だけでなく、テーマに関連のある外部ゲストを招待し議論に参加いただくチャレンジだ。そしてこれが期待を超える化学反応を起こし、所員の理解を助けただけでなく、議論がより深化される好結果を生んだ。(記録:吉田)

[講師略歴]
1963年生まれ。 (株)アーキネティクス 取締役。大学卒業後、浜野総合研究所を経て現職。新生活習慣の創造が関心テーマ。生活起点に立った商業開発、都市開発の企画策定を中心に、関連する内容の出版物編集・制作も行う。主な実績に、渋谷QFRONT開発、商業開発専門誌「ZEROHOUR」編集・制作、「北仲BRICK & WHITE experience」(森ビル) 編集・制作、「日本ショッピングセンター ハンドブック」(商業界)共著等がある。

39th ‘12.2.24 /遠藤勝勧氏

「見る測る建築」

February 24th, 2012

今回の講師である遠藤勝勧氏は、菊竹清訓建築設計事務所の元副所長であり40年間勤務した後、現在は自身の設計室を主宰されている建築家である。

まず、金曜会開催のタイミングが非常にタイムリーなものとなった。というのも、昨年末に菊竹清訓氏が逝去されたこと、またその菊竹氏が中心的人物となったメタボリズム運動をテーマとした展覧会が、事務所にほど近い森美術館での会期を終えたばかりであったからだ。そのため所員の期待も非常に高かったが、想像を上回る濃密な発表が待っていた。

通常、金曜会のスタイルはスクリーンに投影されたスライドを中心とした形式が多い。しかし遠藤氏の場合はスライドを始める前に、今までの膨大な実測スケッチやスケジュール帳から厳選されたページの原寸コピーが、会場の机を埋め尽くすように並べられていた。そしてその原寸コピーを手に取り解説しながら、19歳で菊竹事務所に入ったこと、経験不足をカバーするために終戦後の都心の建物を手当たりしだい実測しはじめた事、その後菊竹氏に勧められたアメリカ旅行をきっかけにして本格的に実測スケッチのスタイルを確立したという経緯を語っていただいた。並べられた原寸コピーを熱心に見つめる所員の姿が多く目に付いた。

そして圧巻だったのは、原寸青焼きで持参いただいた、西武大津ショッピングセンター(1976年竣工)を設計し監理した際に作成したという手描きの工程表である。会場の壁に貼り出したが、その密度の濃さは原寸とは思えなかった。

続いてスライドを使い、菊竹事務所の名作たちを、遠藤氏だけが知りえる経験を交えながら語っていただいた。菊竹事務所勤務時に担当した作品は実に400にのぼるという話しがあり、驚きの声が上がった。それぞれのスライドで、1枚の写真の美しさの奥に隠れた、設計時の菊竹氏とのやり取り、現場での施工側との交渉、クライアントとのコミュニケーションを、実際に交わした会話まで鮮明に語っていただき、時代を超えて目の前に浮かび上がってくるようであった。

ユーモアを交えた優しい語り口であったが、その思い出話の言葉の裏からは大変な苦労、またそれを乗り越えたときの喜びなどが自ずと所員に伝わってきた。会の終了時間が過ぎても、夜遅くまで遠藤氏を中心に話の輪が消えなかったのが印象的だった。
(記録:吉田)

[講師略歴]
1934年東京都生まれ。1954年早稲田大学工業高等学校卒業後、1955年菊竹清訓建築設計事務所入所。主な担当は「東光園」「島根県立図書館」「西武大津ショッピングセンター」「福岡市庁舎」など。1994年同事務所退所。1996年遠藤勝勧建築設計室を設立、現在に至る。最近作は「I.T.DESIGN STUDIO」など。主な著書に、「見る測る建築」「スケッチで学ぶ名ディティール」などがある。

kinyoukai/金曜会

金曜会について

January 1st, 2012

「金曜会」は、所員の知見を広める目的で外部から講師を招き、レクチャーや議論を行うイベントです。年に数回金曜日の夜に開催され、講師は様々なフィールドから招くことにより、毎回違った新鮮さがもたらされます。そして2012年からは、所員だけにとどまらないオープンな行事にするべく進化してスタートしています。

The “Kinyoukai”  is an event which invites guest lecturers in order to spread the associate’s knowledge.It holds several times per year on Friday night. The lecturers are not only architects.From 2012, we start “Kinyoukai” evolved to make it the open event. it the open event.